2023年10月28日無駄な会議にしないため『論点』を明確にしよう
★無駄な会議とは?
あなたの会社では、やたら会議が多くありませんか?
また、一日の予定が会議で埋め尽くされている、ということはありませんか?
私たちの職場では、日常、会議が数多く開催されています。
しかし、そのほとんどが、次のような問題を抱えているように感じています。
- 定例的に会議を開いているがいつもほとんど意見が出ない
- 色々と意見は出るけど参加者が好き勝手なことを言うので全然議論がまとまらない
これらのことから「我が社の会議は無駄が多い」と思っている人も少なくないのではないでしょうか。
もしあなたの職場の会議がこのような状況になっているのなら、『何を議論するのかが曖昧』になっていないか、確認してみてください。
何について意見を言えばいいのかハッキリしないので発言できないのではないでしょうか。
あるいは、参加者が何について発言すればいいか理解しないまま思いついたことを話すので、収拾がつかなくなるのではないでしょうか。
一般的に、会議には数名から数十名のメンバーが参加していて、会議に参加している時間は他の仕事はできません。
つまり、参加者の時間を奪って会議は開催されており、かなりの人件費というコストをかけて開催されているのです。
そう考えると、会議を効率的かつ効果的なものにすることは、職場の生産性を高めるための必須要件と言えます。
そして、そのためには、『論点』を明確にすることがとても重要なのです。
★論点が曖昧な会議の例
先日、ある会議で次のような議案が提示されました。
「当部門の生産性を更に向上させるために、今よりも課の数を増やして1つの課の所属員を少なくし、課長が社員一人ひとりを指導できるようにしたい」
そして、変更後の組織図案が添付されていました。
起案者から議案の説明が終わって、議長が「では皆さん、ご意見をお願いします」と促しましたが、誰も発言しません。
仕方ないので議長から指名するとポツポツと意見を言い始め、やがて自ら発言する人が出始めました。
しかし、話があちらこちらに飛んでしまい、結局、この会議は結論が出ないまま終わりました。
★意見が出やすい論点とは
この会議は、やはり効率的かつ効果的なものではありませんでした。
この会議は「議案の出し方」に改善の余地があります。
つまり、意見を言いやすい論点が提示されない議案になっていたのです。
論点が具体的であれば意見は自然と出てきます。
上の例では、組織変更の案は提示されましたが、具体的な論点が示されていないため、意見が出にくかったのです。
例えば、次のような論点が提示されれば意見は言いやすくなったはずです。
- 当部門の生産性向上は、優先的に解決すべき問題か
- そうだとすれば、その原因は何か
- その原因を解消する施策として組織変更は有効か
- 有効だとすれば、この変更方法以外にないか、この変更がベストか
これでもまだまだ抽象的ですが、論点を分けることで意見は格段に言いやすくなるはずです。
そして、これらの論点について、起案者としてはこう考える、ということを説明した資料を作成すべきです。
例えば、1つ目の論点である「生産性向上は優先課題か」であれば、部門の解決すべき課題を並べ、その中でも生産性向上の優先順位が高い、ということを客観的に資料で示します。
そうすれば、議長は「では、まず一つ目の論点の、生産性向上に取り組むべきか、という点について意見をお願いします」と進めることができます。
しかしながら、この会議では、論点が具体的になるように分ける、ということをせずに全部をごちゃ混ぜにして提示しています。
また、なぜ組織変更をすべきなのか、などを説明する資料がほとんどありませんでした。
この2つのことから、意見を言いにくい議案提示になっていたのです。
会議において、意見が言いやすい議案は、「はい」か「いいえ」で意見が言える議案です。
そして、その議案の個別の論点について予め検討した資料を用意すれば、「確かに、この半年の生産性の悪化が収益の減少につながっているし、この組織変更は有効だと思うので賛成です」というように意見が言いやすくなります。
★ミーティングでも論点を意識する
会議という形式ではなく、簡単なミーティングでも主催者はこのミーティングで何を議論して欲しいのか、という論点を具体的に示すことがとても大切です。
あなたの会社の会議やミーティングはいかがでしょうか?
もし意見が言いにくいようなら、ぜひ何を議論して欲しいのかという『論点』を具体的にしてみてください!
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今回は会議の『論点』を明確にする、ということについてお話しました。
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